ヴァージル・アブロー『ダイアローグ』

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ためし読み

「私が後世に残したいと思っているのは、なによりもメインストリームを変えるロジックなんです」
(ヴァージル・アブロー、本書より)

「彼の発言はすべて引用に値する」――フランク・オーシャン @blonded
「真の天才クリエイター」――BTS @BTS_twt
「預言者がまたひとり早逝してしまった」――パティ・スミス @thisispattismith

自身のブランド、オフ‐ホワイトでストリートウェアとハイファッションを融合。ナイキやイケアとの斬新なコラボレーション。ルイ・ヴィトン初の黒人デザイナー就任――ハイとロー、観光客(ツーリスト)と純粋主義者(ピュリスト)のあいだを軽やかに往復し、ヴァージル・アブローは創造の可能性をどこまでも探求しつづけた。

本書は、2021年11月に41歳で急逝した彼が遺した2016年から21年までの主要な対話9本を、日本オリジナル編集で翻訳。ヴァージルのアイデア、仕事、思想、生きかたが、あますところなく語られる。回顧展”Figures of Speech”カタログでのレム・コールハースとの対話や『新潮』2022年3月号で紹介された最後のロングインタビューも収録した、『“複雑なタイトルをここに”』の姉妹編。

「ヴァージルにとっての対話とは、彼が得意とした『コラボレーション』の一形式だったとも言えるかもしれない(…)この対話集にも、ヴァージルが後世に残そうとした思想や方法論の断片が散らばっている。読者のみなさんが本書をそれぞれ読み解き、思考や創作のツールとして使ってくだされば幸いである」(「訳者あとがき」より)

目次

クールとはなにか? トム・サックスとの対話 (Essential Homme, 2016)
デュシャンは私の弁護士 トム・ベットリッジとの対話 (032c, 2017)
Tシャツだから苦い薬も飲み込める ハンス・ウルリッヒ・オブリストとの対話 (System, 2017)
物をもたない時代の消費主義 レム・コールハースとの対話 (System, 2017)
観光客と純粋主義者のあいだ ジョナサン・ウィングフィールドとの対話 (System, 2017)
権力を溶解させる ジャック・セルフとの対話 (Real Review, 2019)
建築のあとで レム・コールハース、サミール・バンタルとの対話 (Virgil Abloh: “Figures of Speech”, 2019)
100パーセント アンニャ・アロノウスキー・クロンバーグとの対話 (Virgil Abloh: “Figures of Speech”, 2019)
黒人の正典を定義する アンニャ・アロノウスキー・クロンバーグとの対話 (Vestoj, 2021/『新潮』2022年3月号)
『新潮』編集部noteで全文をお読みいただけます。

訳者あとがき
ヴァージル・アブロー略年譜

ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)

Video for the exhibition Virgil Abloh: “Figures of Speech” at the Museum of Contemporary Art Chicago

1980年9月30日、ガーナ移民の両親のもとシカゴ近郊のロックフォードで生まれる。ウィスコンシン大学マディソン校で土木工学を、イリノイ工科大学大学院の修士課程で建築を学んだのち、カニエ・ウェストとの仕事を経て、2012年に自身のプロジェクト「Pyrex Vision」を発表。2014年にはファッションブランド「Off-White c/o Virgil Abloh™」を設立。自身のブランドと並行して、ナイキやイケアとのコラボレーションなど数々の作品を生み出す。2018年、ルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクターに就任。2019年、シカゴ現代美術館で回顧展「Virgil Abloh: “Figures of Speech”」を開催し、同名の書籍を刊行。2020年、アメリカの黒人学生の教育を支援する財団「Virgil Abloh™ “Post-Modern” Scholarship Fund」を設立。2021年11月28日、心臓血管肉腫のため41歳で急逝。ヴァージルのレガシーを継承・発展させることを目的として生前に設立されたVirgil Abloh SecuritiesのCEOに、2022年、妻のShannon Abloh(シャノン・アブロー)が就任。
https://virgilabloh.com

訳者略歴

平岩壮悟(ひらいわ・そうご)
1990年、岐阜県高山市生まれ。『i-D Japan』編集部に在籍したのち独立。フリーランス編集/ライターとして文芸誌、カルチャー誌、ファッション誌に寄稿するほか、オクテイヴィア・E・バトラー『血を分けた子ども』(藤井光訳、河出書房新社)をはじめとした書籍の企画・編集に携わる。本書が初めての翻訳書となる。

本書の概要

書名 ダイアローグ
著者 ヴァージル・アブロー
訳者 平岩壮悟
装丁 坂脇慶
発行日 2022年7月11日
A5変型判、並製、200ページ
ISBN 978-4-908251-15-3
価格 本体1800円(税別)

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関連書

ヴァージル・アブロー『“複雑なタイトルをここに”』
2017年にハーバード大学デザイン大学院でおこなった特別講義の記録。
倉田佳子+ダニエル・ゴンザレス訳、アダチプレス、2019年
価格 本体1600円(税別)

刊行記念イベント

【終了しました】

8月5日(金)19時〜20時30分、青山ブックセンター本店(配信なし)
石原海(アーティスト/映画監督)+渡邉康太郎(コンテクストデザイナー)+平岩壮悟(司会)
「ヴァージル・アブローは何をデザインしていたのか?」

7月25日(月)19時30分~21時、代官山蔦屋書店(オフライン&オンライン)
MAO(ROGICデザイナー、Off-White Tokyo)+後藤洋平(朝日新聞記者)+平岩壮悟(司会)
「ヴァージルが見つけたこと、残したもの」

7月15日(金)18時〜19時30分、FashionStudies®︎オンライントークイベント
平岩壮悟(『ダイアローグ』訳者)+Yoshiko Kurata(『“複雑なタイトルをここに”』訳者)
2022年10月15日までアーカイブ視聴あり